ヒビ割れの原因に!外壁サビ(錆)放置のリスク・落とし方までプロが解説!
ご自宅の外壁にサビを見つけた際、どう対処していいかわからず「とりあえず擦って落とす」という処置を行う方も多いと思います。
もちろん軽微なサビであればそれでOKなのですが、サビというのは外壁表面だけでなく、実は「建物内部」まで浸透して、徐々に建材を蝕んでしまっているケースも多くあるのです。
そこで本記事では、ご自宅の外壁にサビを見つけた場合の対処法から「放置しておくとどうなってしまうのか?」まで、プロの知見を踏まえて詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
外壁サビが発生する『4つ』の原因
そもそもなぜ外壁にサビが発生してしまうのでしょうか?外壁のサビは以下の4つが主な原因となります。
- 「もらいサビ」により、外壁にサビが付着する
- 外壁に付着した水分が、サビの範囲を拡大させる
- クラック(ヒビ割れ)放置による、建物内部のサビ発生
- 業者の「手抜き工事」による、施工後のサビ発生
それでは、それぞれ詳しく解説していきましょう!
「もらいサビ」により、外壁にサビが付着する
サビが外壁に直接触れたり、近くにある金属製品にサビが発生し、それが外壁に付着してしまう現象を「もらいサビ」といいます。もらいサビは金属製の外壁材に限らず、窯業系サイディングやモルタルなど、直接サビづらい材質にも発生してしまいます。
例えば金属製の雨どいや、傘立て、自転車などのサビびやすいものが外壁近くにあると、そこからもらいサビをしてしまう恐れがあるため注意が必要です。
外壁に付着した水分が、サビの範囲を拡大させる
外壁は雨水や湿気などの外的水分の影響を受けやすいため、サビの発生している部分にこれらの水分が付着すると、サビが水と共に流れ、サビの範囲がさらに拡大してしまいます。(水が垂れたように拡大することから「サビ汁」と表現したりします)
特に雨や湿気の多い時期(梅雨や秋など)にこの現象が発生しやすいため、定期的な外壁メンテナンスを行わないと、乾燥するシーズンになった途端に大きなサビとして現れてしまう恐れがあります。
クラック(ヒビ割れ)放置による、建物内部のサビ発生
外壁のクラック(ひび割れ)を放置しておくと、そこから建物内部に水分が侵入し、構造そのものにサビが付着してしまう恐れがあります。建物内部によく使われる「ラス鋼」のような金属構造はもちろん、木材も水分の影響で腐敗しやすいため、サビやカビが発生しやすく、後々お住まいの耐久性そのものが著しく低下してしまう恐れがあるのです。
また内部に発生してしまったサビは、目視では侵食状況がわかりづらいため、外壁にクラックを見つけたらすぐに補修することを推奨しています。
業者の「手抜き工事」による、施工後のサビ発生
外壁に「防水性」を与えるためにも、カビ対策には外壁塗装を行うことが一般的なのですが、「塗装直後にもかかわらず、サビが発生する…」といったケースも稀にあります。
このような場合、「不十分な下地処理」や「塗り回数が少ない」などの業者による手抜き工事が原因で、防サビ効果を十分に発揮できていない可能性があります。
万が一このような状況になってしまった場合は、まずは依頼元の塗装業者に相談し、それでも対応してくれない場合には、より信頼できる塗装業者に、まずは無料相談してみるのが良いでしょう。
このサビがあったら要注意!今すぐ確認すべき「サビの種類」について
サビは徐々に進行するため、軽微なサビであれば「汚れなのか、サビなのか?」わかりづらいものです。「小さなサビが発生してしまった」と思っているだけで、実はいたる所でサビが発生していた、というケースも…。
ここからは、業者目線から見る「このサビがあったら要注意!」というサビを2種類ご紹介しますので、ご自宅の外壁にこれらが付着していないか、ぜひ確認してください。
赤サビ
外壁・屋根で一番よく見られるのが「赤サビ」です。赤サビは鉄と酸素が反応して生じる「酸化鉄」であることが一般的で、一度発生してしまうと、そこからすぐに拡大してしまう傾向があります。
また外壁や屋根だけでなく、雨樋を支える金具や柱などにも遷移しやすいため、赤サビを見つけたら直ぐに対策を行うようにしましょう。
白サビ
「白サビ」とは、主に亜鉛やアルミニウムなどの非鉄金属の表面に発生するサビです。白サビも金属の表面に湿気が留まることで生じやすく、外壁に使われる金属材料、特にガルバリウム鋼板などの表面でよく見られます。
また白サビは「白っぽい粉状の腐食物」として現れますが、赤サビと比べて外壁色に同化しやすく、見つけづらいので注意が必要です。
- 外観色がうっすら霞んできた
- 外壁が粉っぽい(触ると指に粉がつく)
などの症状が現れはじめたら、サビ対策を行うようにしてください。
サビをそのまま放置するとどうなるの?
サビの範囲が拡大してしまう
先にも触れましたが、サビは拡大します。特に外壁・屋根などにできたサビは雨風の影響を受けやすく、放っておくと劣化箇所が広がるため、本来であれば簡単なメンテナンスで取り除けたものも、ゆくゆくは業者を呼んでの大規模修繕を行わなければなりません。
となれば当然、修理費用も増大してしまいますし、外壁の完全な交換が必要になることもあります。これらの理由からも、外壁のサビは早期に対処し、建物を保護することが重要です。特に金属部分が多用されている建物では、定期的なメンテナンスと早期対応を行うことが大切なのです。
構造そのものが劣化し「補修不可」になるケースも…
サビはご自宅の「素材そのものの腐食」を引き起こします。
たとえば外壁によく使われている金属部分がサビびてしまうと、その部分の強度が低下し、最終的にはご自宅全体が構造的に弱くなってしまいます。
「小さなサビくらい…」と放っておくと、最終的には家全体が脆くなり、補修ができなくなってしまう恐れすらあるのです。
サビが進行している場合には、早めに信頼できる業者に相談するようにしましょう。
外壁のサビは自分で落としてもOK?
自分で治せる外壁のサビは通常、表面的なものや小規模なサビです。
たとえば、以下のような構造的な強度に影響を与えていないサビであれば、ご自身で対応いただいてOKです。
自分で落とせるサビとは?
比較的小さなサビ
小さな面積に限定されており、広範囲に広がっていない場合はご自身で対策いただくことができます。市販のサビ止め剤などを利用して、サビを落とすようにしてください。
内部まで侵入していないサビ
サビが「外壁の表面」にのみに限定されていて、建材内部まで侵入していない場合もご自身で対応いただいてOKです。「内部まで侵入しているか?」は簡単に判断することが難しい部分ですので、お困りの際は業者の無料相談などを利用して診断してもらうのも良いでしょう。
発生から間もないサビ
「最近サビが目立つようになった…」というケースでは、簡単に落とせる「軽微なサビ」に分類されることが一般的です。そのため、これ以上サビを進行させないためにも、市販のサビ止め剤を使用して対策いただくことが可能です。
プロに依頼した方がいいケースは?
プロに依頼した方がいいサビは、サビの進行が大きく進んでいるものです。また専用の洗剤を使用しても落ちないケースも、業者に依頼すべきサビです。以下にて具体的な例をご紹介します。
サビが広範囲に広がっている場合
サビは徐々に拡大していくものですので、広範囲にサビがある場合、既に発生してから時間が経っている可能性が高いです。進行したサビを無理やり自身でこすり取ってしまうと、外壁表面を痛めつけてしまう恐れがありますし、中にはご自宅の内部にまで浸透していることも考えられますので、まずは業者に診断してもらう必要があるのです。
サビが再発する場合
自分でメンテナンスしたのにサビが定期的に再発する場合は、一時的な解決策ではなく、より根本的な対策が必要です。
拭き取り、磨きなどのメンテナンスや市販のサビ止め剤による手入れの後にもサビが発生するようであれば、業者に依頼するようにしてください。
サビ止め工事の価格・施工費用は?
外壁のサビ止め塗装の施工費用は、家の大きさや使用する塗料の種類によって大きく異なりますが、基本的に以下のような費用になることが一般的です。
ご自宅の大きさ(坪数) |
施工費用の目安 |
20坪 |
50〜70万円 |
30坪 |
60〜80万円 |
40坪 |
80〜120万円 |
もちろん業者の料金形態によっても多少前後する可能性がありますので、詳しくは依頼する施工業者に見積もり申請するようにしましょう。
末長く美しいご自宅を保つために、外壁サビについてもご相談ください!
本記事でも紹介した通り、外壁サビはメンテナンスや塗装によって簡単に防止できますが、進行すると「外壁そのものの張り替え」が必要になったりと、単にメンテナンスするだけでは済まなくなってしまいます。
そのため外壁サビを見つけたら、いち早く業者に相談することがベストですが、どうしても相談すると「ぜひ塗装しましょう!」と営業されそう…、と相談できずにいる方も多いかと思います。
私たち馬渕塗工は上記のような”営業診断”は一切しません。お客様のご自宅を丁寧に診断し、やるべきならやる、やらなくてもよければ「経過見でOK」としっかりお伝えしておりますのでご安心ください。
放置し続けて手遅れになってしまわぬよう、外壁サビを見つけたら、まずはお気軽にご相談ください!
赤さび
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