塗装でよく聞く「カチオン系」って何?カチオン系塗料の特徴やメリット・デメリットを解説!
2024.03.13
塗料でよく聞く「カチオン」って何?
カチオンとは、プラスの電荷を帯びたイオンのことを指し、建設業界では、左官材料や防水剤の原料としてカチオンが使用されています。
建築現場で下地として使われるコンクリートやモルタルは、マイナスの電荷を帯びた陰イオンであるため、プラスの電荷を持つカチオンを用いることで、陰イオンと陽イオンが引き合い、下地の質が向上するのです。
カチオン塗料の特徴は「密着性」にある!
カチオン系塗料の最も重要な特性は、その優れた密着力です。
先ほど説明したように、陽イオンと陰イオンが引き合う性質を活用することで、非常に強力な密着力を発揮するため、外壁塗装の現場では主に下塗り材として多く使用されています。
特に陰イオンの性質を持つモルタル外壁やコンクリート外壁の下地処理に適しており、モルタル外壁の表面は凹凸があるのが一般的で、通常の下塗り材では塗料がしっかりと密着しないことがありますが、カチオン系塗料ならその特性を生かして確実に密着させることができるのです。
カチオン塗料のメリット・デメリットは?
最近需要が高まっているカチオン電着塗装には、メリットとデメリットがあります。以下では、その両面について説明します。
カチオンのメリットは「耐久性」と「塗装の均一性」!
カチオン電着塗装の最大の利点は、優れた耐食性と塗装の均一性です。
耐食性が高いのは、塗料の原料に使われているエポキシ樹脂の特性によるものです。エポキシ樹脂は水分や酸素を通しにくい性質があるため、錆の発生を防ぐ効果があるのです。また、塗装の均一性は、人の手で塗料を吹き付けるのではなく、化学反応によって被塗物の表面に塗料の固形分を析出させることで実現しており、この均一性ゆえに下塗り塗装としてもよく用いられるのです。
デメリットは「傷がつきやすい」こと
一方で、直射日光や紫外線にさらされると劣化しやすく、塗膜が柔らかいため、やや傷がつきやすいというデメリットもあります。
しかしこれらは、塗膜を厚くしたり、耐候性の高い塗料を上塗りしたりすることで防げますし、耐候性に優れた塗装として、アクリルカチオン電着塗装という塗装方法でもカバーが可能です。
塗装現場でよく使われる「カチオン系塗料」の種類
①:カチオンフィラー
カチオンフィラーは、下地の小さな凹凸やひび割れを修正し、滑らかな表面を作り出すための下地調整材です。カチオンフィラーは上塗りの寿命向上に加え、見た目も美しく仕上がる、下地の品質向上に欠かせない役割を果たしています。
また粘度が高く厚みを持つため、ダメージを受けた下地をシーラーよりも効果的に平滑にすることが可能です。
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②:カチオン樹脂モルタル
カチオン樹脂モルタルは、外壁塗装でよく用いられるモルタルの一種で、一般的には塗装の「下地補修」の際に使用されます。
そもそもモルタルというのは「マイナスの電気」を帯びているため、このカチオン樹脂と電子的に強く引き合います。もちろん従来のモルタルにも一定の強度はあるものの、付着力が弱く、クラック(ヒビ割れ)などが起こりやすいことからも、カチオン樹脂モルタルは非常に強い接着剤として重宝されているというわけです。
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③:カチオンRF
カチオンRFは、特に外壁塗装や塀塗装で使用する下地材です。こちらも外壁塗装を行うにあたって、下塗りする塗料と強固な接着性を発揮し、耐久性のある仕上がりを実現します。
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本記事で紹介した「カチオン樹脂モルタル」というのは、分子レベルの強固な密着を実現するため、一般的な塗料よりも強力な下地材として機能します。
当社では職人歴【20年以上】の経験と知識をもとに、末長く美観を保てる外壁塗装を行います。
また外壁劣化の相談をすると「軽微なものでも塗装営業をされそう…」と思われるかもしれませんが、私たち馬渕塗工では、お客様のご自宅を丁寧に診断し、「やるべきならやる、やらなくてもよければ”経過見でOK”」としっかりお伝えしておりますので、ご安心ください。
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