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外壁の“白い粉”の正体は?チョーキング現象の危険性と塗り直し時期を解説!

そもそも「チョーキング現象」とは?

外壁をなぞったとき、写真のように“白い粉”が付着することをチョーキング現象(別名、白亜化現象)といい、外壁表面の塗料が固まりチョークの粉のようなものが付着するのが特徴です。

この粉は塗料に含まれている樹脂成分(顔料)が紫外線などの影響で劣化してしまい、表面に浮き出てきているサインです。

なぜチョーキングが起こるの?

そもそもなぜ塗料(液体)が粉として壁に出てきてしまうのでしょうか。

まずは「そもそも何でチョーキングが起こるのか?」について解説していきます。

原因1:紫外線によって“塗膜が分解される”から

外壁塗料の中には「樹脂由来の成分」が入っているのですが、太陽光に含まれる“紫外線”はこの樹脂成分を分解してしまいます。

外壁は毎日この紫外線を浴び続けているわけですから、年々この樹脂構造が破壊されることで、樹脂部分だけが表面に現れて、粉が吹いたように露呈してしまうわけです。

原因2:長年の雨風で成分が浮き出てしまうから

まず雨水(弱酸性の水分)は塗膜成分を溶け出させてしまうため、劣化が進みます。本来であれば雨上がりにすべて拭き掃除をすべきなのですが…毎度拭き取るのも、すべての壁面をメンテナンスするわけにもいきませんよね。

もちろん、ある程度であれば塗料内の化学物質によって軽減できるのですが、何十年もの雨水の蓄積によって、外壁表面に粉状となった成分が浮き出てしまうのです。

また風によって飛ばされる砂や埃も塗膜を擦り減らし、こうして塗膜の表面が徐々に削られることで内部の顔料が露出してチョーキングが発生しているわけです。

【塗り直したのに…】“手抜き塗装”でもチョーキングが起こる

既に「チョーキングが起こって塗り直した」という方もいらっしゃると思いますが、一般的に塗り直しを行えば、最低でも8〜10年以上はチョーキングは発生しません。(塗料によっては20年以上発生しないことも)

本記事を読んで「いや数年前に塗り直したばかりだけど…」と思われている方は、紫外線や雨風の影響ではなく、“手抜き施工”によって再発してしまっているケースが考えられます。

DIYでの塗り直しであれば仕方ないのですが、塗装業者に頼んだのに…、という方であれば、下請け業者による「元請けにバレない手抜き工事(適切量を塗布しない など)」によって、そもそも紫外線や雨風に“耐えられない量の塗装しか行われていない”可能性があります。

もちろんすべての下請け業者が手抜きというわけではありませんが、塗装業界で「信頼性のある業者を選びましょう」と言われる理由が、こういった煩雑な工事に当たらないようにするためです。

【経過年別】チョーキング放置で起こること

発生〜3年目:粉が吹きはじめ、色褪せが目立つように

まずチョーキングの出始め(1〜3年目)では、チョーキングが進行して、外壁の色あせや光沢の喪失が顕著になります。また塗膜の劣化により、外壁の防水性能が徐々に低下し始めます。

このタイミングではそこまで実害がでるわけではなく、次のフェーズに進行する準備段階といえます。

4〜6年目:コケやカビ、サビが発生しはじめる

塗料にはコケやカビなどの「外的汚れ」を防ぐ化学物質が含まれていますが、これらの成分が粉状になってしまうことで、コケなどの視覚化できる汚れが付着しはじめます。

もちろん手作業で取り除くこともできるのですが、発生部分はすでに防護機能を失っているわけですから、ご自身で取り除いても、そのまま数ヶ月で再発してしまうケースが多くあります。

このフェーズでは「視覚化できる汚れの付着」という点では、実害が出ていると言えます。

7年目〜:建物内部に汚れが溜まり、修復不能になるケースも…

一番危険なのがこの「内部まで汚れが侵食してしまう」というケースです。

特にサビなどが発生した部分では、外壁に亀裂が入りはじめ、そこから雨水やカビが侵入することで、柱などの内部構造が腐ってしまいます。

ここまで進んでしまうとシロアリに柱を食べられるのと同様に、地震や大型台風などの自然災害で倒壊しやすくなってしまい、そもそも「家の立て直し」以外の修復方法がない…、という事態になりかねません。

ですのでチョーキングはただの汚れでもありつつ、家を倒壊させないための謂わば”サイン”でもあるわけです。

注意:「発生から何年目か?」の判断が難しい!

結論、チョーキング修復は景観を直すわけではなく「内部まで汚れを侵入させないための手段」ですので、最悪上記でいう“7年目”のフェーズまで進行しなければOKです。

一方で難しいのが、チョーキングは発生する or しないの2択しかないため「今発生しているチョーキングが、何年目のフェーズなのか?」の判断が素人目では難しいのが問題。

そのためチョーキングを確認したら、塗装業者に「どれくらい進行しているのか、塗装の必要があるのか?」を判断してもらうことを推奨しています。

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この記事を書いた人

馬渕塗工 代表 馬渕高広

馬渕塗工 代表 馬渕高広

保有資格:一級建築塗装技能士、有機溶剤取扱主任者講習、足場の組み立て等作業主任者、一級樹脂接着剤注入施工技能士、IAU 無人航空機操縦技能講習

お客様の声

お客様の声

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馬渕塗工 代表 馬渕 高広(まぶち たかひろ)

わたしが塗装工事に携わって、
2019年には20年目になります。

この20年の歳月の中でも、
大小さまざまな変化がありました。
塗料の種類・今だからこそ塗れるようになったもの・
職人に求められる能力……
新しい常識に遅れを取らないよう、今日も勉強し、
知見を深めつづけています。

時代とともに変化する部分も多々ありますが、
職人として、
「塗装工事を頼んで本当に良かった」とお客様に言っていただけるよう、
考えて行動する姿勢だけは変えず、今後も最善を尽くしてまいります。

保有資格

一級建築塗装技能士、
有機溶剤取扱主任者講習、
足場の組み立て等作業主任者、
一級樹脂接着剤注入施工技能士、
IAU 無人航空機操縦技能講習

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