屋根・外壁の「塩ビ鋼板」ってどんな素材?メンテナンスのタイミングや注意点まで解説!
「塩ビ鋼板」とは?
塩ビ鋼板(塩化ビニル鋼板)は、鋼板に耐久性の高いポリ塩化ビニル樹脂をコーティングして製造された建材で、多彩な色・サイズ・形状を提供し、腐食や酸性雨に強い点が特長です。その耐用年数が50年以上と非常に長く、土中に埋設された硬質塩ビ管が35年経過しても劣化せず、未使用品と同等の強度を保っている事例もあります。
海岸沿いの建物や美観を重視する箇所にも使用され、住宅設備や電気機器にも幅広く採用されています。通常の金属板より耐久力があり、耐ガス性・耐薬品性も兼ね備えているため、様々な環境下での使用が可能です。
また、塩ビ鋼板はその特性を活かして、破風板や化粧胴差など、日常生活の中で広く使用されており、耐油性や耐薬品性などの特性も持ち合わせているため、工業設備の一部としても利用されています。優れた耐久性と難燃性を持つ塩ビ鋼板は、塩害や紫外線への強さも備えており、長期的な性能の維持が可能なのです。
塩ビ鋼板劣化のサイン「ブリード現象」とは?
塩ビ鋼板の塗装は注意して行わないと、「ブリード現象」と呼ばれる劣化を早めてしまう問題が発生します。
これは、塗装面がベタベタになり、汚れが付着しやすくなる現象です。主な原因は、塩ビ鋼板に含まれる可塑剤が一般的な建築塗料と混ざり、塗膜を軟化させることにあります。特に交通量の多い地域では目立ちやすい問題です。
特に、塩ビ鋼板やシーリング材など、可塑剤を多く含む素材はブリードしやすいため、専用のプライマーを使用することが推奨されます。これにより、塗膜の剥がれや汚れの発生を防ぎ、塗装面の美観を保つことができるのです。
塩ビ鋼板のメンテナンス方法は?
では先に紹介した「ブリード現象」を避けながらメンテナンスを行う方法とは、どのようなものなのでしょうか?
一般的に塩ビ鋼板のメンテナンスには、プライマーとよばれる下地を整えたうえで、錆止め剤を適用することが基本です。これにより塗料の密着を高め、錆止め剤の効果もアップさせます。そして、最後に耐久性の高い塗料で仕上げていきます。
また劣化現象には錆や変色、塗膜の剥離などがあり、これらを未然に防ぐためにも、15~20年ごとの塗り替えが望ましいです。
専門の塗装業者への依頼も視野に!
軽度な劣化であれば、ご自身で塗り直しなどのメンテナンスを行う方も多いでしょう。
しかし塩ビ鋼板のメンテナンスは、先にも解説したブリード現象の発生など間違ったやり方でメンテナンスを行ってしまうと、せっかくの高い耐用年数を損なってしまうことにも繋がりかねません。
そのため、塩ビ鋼板の劣化を感じ始めたら、まずはお近くの塗装業者などに「そもそもメンテナンスを行うべきか?」を診断してもらい、可能であれば専門業者に依頼するとよいでしょう!
当社では、職人歴【20年以上】の経験と知識をもとに、ご自宅の塩ビ鋼板の劣化状況をご報告します。
相談をすると「軽微なものでも塗装営業をされそう…」と思われるかもしれませんが、私たち馬渕塗工では、お客様のご自宅を丁寧に診断し、「やるべきならやる、やらなくてもよければ”経過見でOK”」としっかりお伝えしておりますので、ご安心ください。
放置し続けて手遅れになってしまわぬよう、塩ビ鋼板の劣化を見つけたら、まずはお気軽にご相談ください!