コロニアル屋根って何?特徴や耐用年数、メンテナンス(塗装・塗り替え)方法まで解説!
コロニアル屋根とは?
コロニアル屋根は、ケイミュー株式会社(クボタとパナソニックの合弁会社)が提供する戸建て住宅専用のスレート材の商品名です。
この屋根材は、セメントと繊維質を混合し、薄板状に加工されます。一般的には「スレート屋根」やその他の名前(カラーベスト、平板スレートなど)でも呼ばれていますが、「コロニアル」の名前で広く認知されています。
耐用年数は約20~25年と長く、その軽量性から耐震性の向上にもすぐれています。特に1995年の阪神淡路大震災後に耐震性の高さから普及しましたが、初期の製品には現在使用が禁止されているアスベストが含まれていたこともあります。2004年以降はノンアスベストの製品が製造され、広く使用されるようになりました。
コロニアル屋根材の種類・特徴
コロニアル屋根材は、その進化により三世代に分かれます。
アスベストを含む第一世代の「ニューコロニアル」、アスベスト規制後に登場したノンアスベストの第二世代「コロニアルNEO」、そして最新の第三世代「コロニアルクァッド」です。
ニューコロニアルは耐久性が高く、築30年以上経っても屋根機能が維持されることが多いですが、健康被害の問題から現在は製造が禁止されています。一方、コロニアルNEOは劣化が早く、特にひび割れや欠けが目立ちやすいという問題があります。そして最新のコロニアルクァッドは、耐候性に優れたアクリルコートを使用し、カラーバリエーションの豊富さで人気を博しています。
それぞれの世代は、リフォーム市場でのニーズに応える形で進化し、特に最新のコロニアルクァッドはデザイン性と実用性のバランスが評価されています。リフォーム市場では、アスベスト問題を乗り越え、強度やメンテナンス性に焦点を当てた改良が施されているのです。
コロニアル屋根の耐用年数は?
コロニアル屋根の耐用年数は世代によって異なりまが、一般的には20年〜25年程度とされており、これはトタン屋根の10年〜20年よりも長く、ガルバリウム鋼板屋根の30年と比較するとやや短いといった立ち位置ですね。
コロニアル屋根の寿命を延ばすためには、10〜15年ごとの塗装や25年ごろに行うカバー工法や葺き替えが効果的です。第二世代のコロニアルNEOは特にメンテナンスが難しく、定期的な点検と早めの対応が重要でしょう。
第三世代にあたるコロニアルクァッドは、5年から10年ごとの点検を通じて、劣化を未然に防ぎ、さらに寿命を延ばすことが可能です。
コロニアル屋根の劣化具合はどう診断する?
コロニアル屋根は、その耐久性と軽量性から多くの住宅で採用されていますが、時間の経過とともに様々な劣化症状やトラブルが生じることがあります。
主な劣化症状には、紫外線や雨風による色褪せ、カビやコケの発生、ひび割れ、そして棟板金の浮きや釘抜けが挙げられます。これらの症状は、屋根の機能性や美観を損ねるだけでなく、放置すると雨漏りや屋根材の脱落に繋がり、大規模な修理が必要になる場合もあります。特に、アスベストを含む旧型のコロニアルでは、リフォーム時の健康リスクや高額な費用が発生する可能性があります。
塗装による美観の向上や防水性能の回復が可能ですが、カビやコケの増加は、屋根材が水分を吸収しやすくなり、寿命を短縮します。このため、定期的な点検と適切なメンテナンスが劣化を防ぎ、屋根の寿命を延ばす鍵となるのです。
コロニアル屋根の補修・メンテナンス方法
コロニアル屋根のメンテナンスには、一般的には屋根塗装を行います。また劣化が進んでいる場合には、塗装ではなく「カバー工法」や「葺き替え工事」などのメンテナンスを行います。
これらの工法は、屋根材の劣化や破損に対処するためのもので、「塗装」に比べてより根本的な修復を可能にします。メンテナンスの実施時期は、約10年ごとに屋根塗装を行い、築25〜30年で「カバー工法」か「葺き替え工事」を検討することが推奨されています。これにより、コロニアル屋根の寿命を延ばし、住宅の機能性と美観を保持することが可能です。
当社では、職人歴【20年以上】の経験と知識をもとに、ご自宅の屋根の劣化状況をご報告します。
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